「人と社会のグリーンシフトを加速する」チーム・グリーンズ代表ブログ
福島第一原発30km圏外への避難指示を!
東日本大震災から3週間以上が過ぎた今も被災地では厳しい避難生活が続いています。
中でも福島原発危機の30km圏内で屋内避難を続ける被災者の窮状は想像を絶します。
”3.他都道府県自治体による被災者の受入”という1つ以外、全く進んでいない。
遂に今日、福島第一原発から北西約30キロの1地点(福島県浪江町)で、先月23日から11日間の放射線量の積算が1万マイクロ・シーベルト(10ミリ・シーベルト)を超え、1万340マイクロ・シーベルトになったと文科省が発表した。
単純に現在と同程度の放射能汚染が同地域で続くと仮定した場合、住民の被爆量は一般に健康に影響が出るとされている100ミリシーベルトにたった3ヶ月で達します。
こんなことは事故から3週間も立たずとも容易に想定できたシナリオの一つであり、後述のように官房長官が今頃、「原発事故の影響の長期化は避けられない。地域の設定のあり方について放射線量の総合的な分析をしており、さらに精緻な対応ができるよう鋭意準備を進めている」と言っているような政府の危機管理能力にはあきれる。
【屋内避難指示という非人道的な国策】
福島第一原発から30km圏内の被災者達に対する取組は TOO LATE, TOO SMALL.
というよりほとんど何もしていないに等しく、酷過ぎる。
「屋内避難していれば、直ちに健康に影響はないレベルだけど、心配なら(自己責任で)自主避難したほうがいいですよ。」、という政府の
政策はあまりに人命や人権を軽視しており、無責任極まりない。
政府の中途半端なアクションのせいで、震災・津波・原発危機の3重苦を背負ったこの被災地では、
- 放射能汚染を恐れて燃料、食糧、生活物資も入ってこない。
- 行方不明者の捜索や遺体の埋葬も進まない。
- 屋内避難を指示されても外にでないと食べ物も何も調達できない。
- 政府から避難期間の見通しが全く示されず、いつまで続くのか、自主避難すべきかどうかも分からない。
- 30km圏外に脱出したくても”自主避難者”の取った行動には何も保障がされない。
- 勝手に逃げると職も失ってしまうし、僅かに残った財産が盗られやしないかとの不安で出るに出れない。
外からの救援物資を運ぶ人たちが被爆の恐怖から現地に入らないことは風評被害でも何でもない、一般市民として普通の感情であり、リスク対応です。 誰でも気持ちは分かるはず。
現に基準値以上の放射線が発表されている。
食べ物や燃料などの物資もほとんど入らず、いつ終わるのか分からない放射能の不安の中、残っている人々は、圏外に出たくても出れない事情を抱えた人たちです。
多くの住人たちは自主避難という形で圏外へ脱出したが、身体的な理由で動けない人たちもいる。
原発から北に25kmの南相馬市、180人の患者を抱える大町病院では200人近くいたスタッフのほとんどが圏外へ避難する為に病院を辞めて出ていき、震災から1週間時点で残ったスタッフは17人、1人で33人の患者の全てを看るスタッフの限界を超えた状況や、薬がなく2人が亡くなったことなどが報道されて、ようやく、群馬県前橋市の前橋赤十字病院等に患者が移送されました。
体が動く場合でも、自主避難した場合、勤め人なら解雇され職を失うことになります。
「体内被曝を防ぐには」
被爆を最小限に抑える為にガイドされていることがいくつかあります。
いちいちもっともな内容ですが、これを本当の被災地で守るには無理がありすぎる。
- なるべく自宅から出ず、窓は閉め切る。
- 換気扇は使わない。
- 外出する場合はマスクや濡れタオルで口を塞ぎ、肌の露出は避ける
- 帰宅したら自宅に入る前に上着を脱ぎ、衣服をビニール袋に入れ密封。
- 雨に濡れないこと。
- 帰宅したらシャワーで体や髪を洗す。
- 野菜はよく洗う
- 汚染された水は飲まない
外で着た服をビニール袋に入れる以外は一通りやってみた。
3日間なら問題ないが、数週間、数ヶ月この状態を続けれるわけがない。
5月以降はマスク付けるだけでも暑くて無理でしょ。
放射性物質の付着した衣服を一々ビニール詰めにして廃棄してたら着るものもなくなる。
葉物野菜の放射能は、水洗いでほぼ完全に落ちる、というが井戸水や水道水も汚染されてるし、ミネラルウォーターも(首都圏でさえ)ほとんど入手できない。
例え、仕事(収入)があり、住める住居があったとしても、こんな状態で被爆せずに生活を続けることは物理的にも、精神的にも続けられない。
それでも圏外への避難はもちろん、圏内への立ち入りも、あくまで自主責任であるというのが、問題の根幹です。
「市民は兵糧攻めの状態」
南相馬市の桜井勝延市長は3月24日に撮影したメッセージを同26日にYouTube上に掲載し、国内だけでなく世界へ南相馬市の窮状と支援を訴えた。
同市では既に5万人が全国へ自主避難したが、未だ2万人の被災者が留まっており、「政府、東京電力の情報が不足している」中、「スーパーなど生活物資を買う店が閉まっている。金融機関も閉じている。ボランティアも物資輸送も自己責任で入らざるを得ない。市民は兵糧攻めの状態だ」と訴え、国やボランティアからの支援を強く要望しています。
【30キロ屋内避難圏外の事情】
問題は30キロ圏外にも同様に広がっています。
半径30キロ圏付近にあるいわき市久之浜地区では、原発建屋での水素爆発事故を受けて3月13日に、大型バスに分乗して市中心部に集団避難した。
市の求めで地区ごと避難したにも関わらず、市は「『自主避難』の形なので、市営住宅の家賃は通常通り発生する」と避難した住民に説明する始末。(4/3, 毎日.jpより)
どう考えてもおかしいでしょ、これは。。
市の求めに応じた避難に対しては、行政がしっかり問題を整理して補償を含めた対応をすべきです。
福島原発30km圏外にも関わらず基準を超える高濃度の放射線が計測されて注目を集める飯舘村の被災者の声を紹介します。
『今、福島県の飯舘村に住んでいますずっと放射能の数値が高いのに国は避難指示を出してくれません。会社は、屋内待避の範囲にもはいらず、一日中放射能が降り注ぐなか外で仕事をせざるを得ない状況です、助けてください。』(3/27,Twitter@024442より)
【圏外避難を求める声】
●福島県保険医協会
3/26には福島県保険医協会も「福島原発事故についての緊急声明」を発表し、政府と東京電力、原子力安全保安院、電気事業連合会に対する8つの要望の中で、
「3、さらなる被ばくを防ぐため、遠隔地への退避の実施など具体的な予防処置をとること。」ということを盛り込んでいます。
●孫正義 氏
昨夜、ソフトバンクからの義援金10億円寄付だけでなく、個人で100億円を寄付するほか、2011年度から引退までのグループ代表報酬を全額義援金に回すと発表して世界を驚かせた孫正義 社長も政府による避難指示の必要性を訴えています。
「政府は「自主避難」指示ではなく明確に避難区域と通常区域に分けるべき。通常区域では、食品、ガソリン、薬、通信、交通機関等を通常運営行政指導すべき。さもなくば、残留する方々のライフラインが崩壊。避難区域は、保守的に大きめに。」(4/2、Twitterより)
●デヴィ婦人
震災後、たまたま拝見したデヴィ婦人のブログ、かなり毒舌・辛辣でストレートな物言いですが、共感する部分が多く、続けて読んでいます。
婦人もブログで福島の被災者の置かれた状況に気を揉んでおり、「50キロ以内の人達に、屋内退避ではなく、確実に安全な圏外退避を無料で提供するべきではないのか。」(3/26記事)、「万が一に備えて、 福島の危険地域にいる人達を 「無料」 で安全な県外へただちに送ってあげるべきです!」(3/18)と綴っています。
全く同感です。
【政府の動き】
3/24の震災対応を協議する政府と与野党各党の会合でも、民主党を除く各党から、「住民はすでに10日以上、身動きがとれない状況であり、この間の放射線による影響もないとは言い切れず、30キロ圏外に避難させるべきだ」とか、「風評被害もあり、地域の住民に支援物資が届いていない状況もあるので、生活面を考えても30キロ圏外に避難させる方が望ましい」といった意見が相次ぎました。
しかし、政府は翌25日に「事態の推移によっては放射線量が増大し、避難指示を出す可能性を否定できない」と語り、関係市町村長に自主避難を促すよう指示したに留まった。
当然のように関係自治体や野党から対応の遅れへの不満や、あいまいな指示への反発が相次いだ。
更に10日が過ぎ、
東北大震災、福島第一原発事故発生から23日間が経った昨日4/3、ようやく、枝野官房長官が、福島第1原子力発電所から半径20~30キロ圏の屋内退避の指示について「原発事故の影響の長期化は避けられない。地域の設定のあり方について放射線量の総合的な分析をしており、さらに精緻な対応ができるよう鋭意準備を進めている」と述べ、近く修正する考えを示唆した。(4/3、NIKKEI.netより)
これがどのような結論になるのかは、未だまったくわからないが、兎に角やることが遅すぎる!
昨日時点では既に東京電力以外の日本政府や海外の原子力関連機関も、原子炉の冷却ができるまでに少なくとも数ヶ月かかるとの見通しを示しており、今更、「当該地域に長期間、一定の放射線量が考えうるのか、それとも急激に下がっていくのか。様々な専門的な分析をしないといけない」等と悠長に分析結果を待っている段階ではないのではないか。
一時的な放射線量ではなく、長期化した場合の累積被ばく量などを考慮して見直しを検討する考えを、事故後22日も経ってからようやく示すというのは遅すぎる。
【改めて強く要望します】
政府が発した20km-30km圏内の屋内避難指示は被災者を救うどころか、苦しめるだけの最悪の政策です。

菅総理並びに政府は”直ちに”、福島第一原発30km圏内の被災者の圏外へのと補償を伴った強制避難を決断・実施すると同時に、避難勧告区域の拡大を行うよう強く求めたい。
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about 10 months ago
<自己コメント>
翌日、産経新聞サイトにも【主張:長びく屋内退避 政府の責任で生活改善を】という記事が掲載されていました。
個人ブログにはほとんど力がないけど、こうやってマスメディアも同じ想いを主張してくれるのは嬉しい。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/dst11040503050008-n1.htm